アジア時間の月曜日、ビットコインは93,000ドルまで急落し、3月以来最大の下げ幅となりました。米国の12月利下げ観測が後退したことで、世界的に投資家がリスク資産から現金へ資金を移す動きが強まっています。
- ビットコインはアジア時間に93,000ドルへ急落（今年3月以来の急落）
- 米12月利下げ予想が60% → 40%へ低下
- 24時間で6.17億ドル相当のロスカット（清算）が発生
- 世界株式市場は軒並みリスク回避で下落
- 日本ではFSA（金融庁）が“暗号資産を金融商品扱い”とする新ルールを検討中との報道
ビットコイン：利下げ期待後退で急落
ビットコインはアジア時間で93,000ドルまで急落。その後は94,000〜95,000ドル付近で推移しました。
ロスカットの規模が暴落の深刻さを示しています。
- 総清算額：6.17億ドル（24時間）
- ロング（買い）：3.94億ドル
- ショート（売り）：2.22億ドル
- BTC：2.42億ドル
- ETH：1.69億ドル
- 最も大きな清算：Hyperliquidで3,060万ドルのBTCロング
米利下げ期待が弱まったことで、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まりました。
市場全体：世界株もリスクオフへ
米国株は先週金曜日に大きく下落し、その流れが今週にも継続。
米国市場（先週金曜）
- ダウ：-1.65%
- S&P 500：-1.66%
- ナスダック：-2.29%
欧州市場（月曜）
- ドイツDAX：-1.39%
- FTSE 100：-1.05%
- CAC 40：-0.11%
- Euro Stoxx 50：-0.83%
アジア市場
- 日経225：-1.77%
- ASX 200：-1.35%
- NZX：-1.58%
- 上海総合：-0.16%
投資家は一斉にリスク資産を避け、現金比率を高めています。
FRB利下げ見通し：40%へ低下
市場が注目しているFRB（米連邦準備制度）の12月利下げ予想は、
- 1週間前：60%以上
- 現在：40%前後
まで低下。
これにより、暗号資産はもちろん、株式などの高リスク資産全体で売りが強まりました。
暗号資産市場：ETF流出と薄い流動性
- スポットETFからの資金流出が拡大
- 流動性が低下し価格が動きやすい状態
- ビットコインは利下げ期待後退を背景に上昇分を全て吐き出す形に
BTCは記事掲載時点で約95,051ドル（前日比 -0.7%）
ETHは3,172ドル（-0.7%）
XRPは2.25ドル（+0.4%）
暗号資産全体の時価総額は 3.31兆ドル（-0.9%）
日本のニュース：金融庁が“暗号資産を金融商品扱い”検討
朝日新聞によると、日本の金融庁は以下の新ルールを検討中：
- 暗号資産を金融商品とみなし、インサイダー取引規制の対象に
- 暗号資産の税制を一律20%に引き下げ
- 上場105銘柄に対して新たな開示義務を設ける
これは日本国内の取引にとって大きな制度変更となる可能性があります。
清算データ：依然として売り圧力強い
- 12時間清算：3.89億ドル
- うちロングが 2.83億ドル
- 4時間清算：7,611万ドル
- うちショートが 6,704万ドル
短期的には、まだ市場が底打ちしたとは言えない状況です。
今後の焦点：機関投資家が戻るか？
トレーダーたちは口を揃えて、
「次の相場の方向を決めるのは機関投資家の買い戻しだ」
と述べています。
機関投資家の買いが戻れば底固めにつながり、
戻らなければもう一段の下落もあり得る──という見方が広がっています。
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